産地直送型メディア「ふるマル」がAI活用で都市部攻略

アンドピリオドが展開する「ふるマル」が、全国各地の特産品や生産者の声を動画で紹介し、そのまま購入できる“産地直送型映像メディア”だという。動画とEC機能を融合した新たな購買体験を提供し、都市部の消費者と地方の生産者をダイレクトにつなぐ仕組みとして注目を集めている。
2025年4月には、株式投資型クラウドファンディング「FUNDINNO(ファンディーノ)」を通じて約961万円の資金調達を実施。調達資金は「ふるマル」のサービス強化と全国展開の加速に活用される予定だという。特に今後はAIを活用したデジタルマーケティングに力を入れ、都市部消費者へのアプローチ強化を図っていく構えのようだ。
「ふるマル」では、生産現場の臨場感を伝える動画とともに、消費者が直接購入できる導線を設けており、ライブ配信など双方向型の体験も重視している。動画にはAIによる字幕生成やユーザー行動分析を導入し、より最適な商品レコメンドや販促施策につなげる取り組みも進めているという。
アンドピリオドは、2022年にレモン農家の藤中拓弥氏によって設立されたスタートアップ。ITと地域資源を融合させた新しい農産物流通モデルを構築し、地方の販路拡大やフードロス削減にも取り組んでいる。今後は自治体や地域商社との連携を強化し、「ふるマル」を地方と都市を結ぶ次世代型の食流通インフラとして発展させる方針だと述べる。