リーガルアクセスがGarnet Capitalから4,000万円を調達

弁護士業務の効率化を目指すスタートアップ、リーガルアクセスがシードラウンドにおいてGarnet Capitalを引受先とする総額4,000万円の資金調達を実施した。今回の資金調達により、同社はAIと自動化技術を用いたリーガルテック製品の開発を加速し、弁護士の業務負担軽減と法務サービスの高度化を目指す方針だという。
リーガルアクセスは、弁護士をはじめとする法務実務家の「働き方」を進化させることをビジョンに掲げるスタートアップだ。一般民事分野に特化したリーガルテック製品の開発を主軸とし、日々の業務に潜む“非効率”をテクノロジーで解消することに取り組んでいる。設立当初より、法曹関係者の声を反映した製品設計を強みとしており、現場感覚に即したUI設計や、実務に即したAIの活用に注力してきた。
リーガルアクセスが取り組むのは、一般民事分野における弁護士の業務効率の向上だ。訴訟・交渉・相談対応といった日常的な法律業務は、煩雑な文書作成や案件管理に時間を要するケースが多い。同社はそこにテクノロジーの力で変革をもたらすべく、法務知識とAIの融合による新たなプロダクトを構想している。
今回の資金調達によって、プロダクトのさらなる高度化と、技術チームの強化を進める見通しだ。具体的には、民事訴訟に関連する文書作成支援AIや、進捗管理・依頼者対応の自動化機能の開発を進行中で、既に一部の法律事務所とPoC(概念実証)も実施されているという。
出資元のGarnet Capitalは、リーガルアクセスのプロダクトが「今後の法律実務の標準となり得る」と高く評価。代表パートナーのコメントによれば、「法務現場における属人的業務の見直しと生産性向上は、急務であり、リーガルアクセスはその変革の先頭に立つ存在」だという。
日本国内でも、弁護士数の増加とともに法律サービスの競争が進む中、効率性と質の両立を支えるツールへの需要は高まりを見せている。特に中小規模の事務所では、限られたリソースで多様な案件に対応せねばならず、業務支援ツールの導入が経営の鍵を握る。
リーガルアクセスは、そうしたニーズに応えることで、今後のリーガルテック市場における存在感を一層高めていく構えだ。弁護士業務の“未来”を描く挑戦に、業界内外からの関心を集めるだろう。