AI営業支援BPOのValorizeAIがプレシードで3,500万円を調達

AI営業支援BPOを手がけるスタートアップのValorizeAI(バロライズエーアイ)が、2025年6月4日にプレシードラウンドにおいて3,500万円の資金調達を実施した。リード投資家はシード特化型ファンドのHyperionで、その他エンジェル投資家も複数参画したとみられる。
ValorizeAIは、AI技術を活用して法人営業プロセスの効率化を支援するBPO(Business Process Outsourcing)ソリューションを開発・提供するスタートアップだ。顧客開拓から商談獲得、CRM更新などの一連の営業オペレーションを代行するサービスを軸に、少人数の営業チームでも成果を最大化できる体制を支援する。現在はBtoB向けのIT・SaaS企業を中心に、初期ユーザー獲得を進めている。
同社の特徴は、営業プロセスに特化した独自のAIモデルと業務設計ノウハウを組み合わせた「オペレーションBPOの自動化」にある。従来、営業支援の外注はコストや品質のばらつきが課題とされていたが、ValorizeAIはAIによる業務分析と再現性のある設計によって、これらの課題を克服しようとしている。BPOにおける“人手依存”からの脱却を図ることで、スケーラブルな営業支援インフラの構築を目指すという。
今回の資金調達により、同社はプロダクト開発体制の強化、営業領域へのAI導入支援の高度化、初期導入企業の支援体制の拡充を進める方針だ。また、マーケティングやカスタマーサクセスの領域でもAIによる支援拡大を検討しており、営業支援BPOの次なるステージに挑む構えを見せている。
営業の現場をAIで変革するという挑戦に乗り出したValorizeAI。プレシードながらも堅実なプロダクトビジョンと、業界課題への明確な解決アプローチによって、今後の展開にも期待が高まる。