サロウィンがWBPを完全子会社化し支援体制を強化へ

シェアサロン「SALOWIN(サロウィン)」を展開するサロウィンが、複合型ビューティーシェアサロン「SALON VILLAGE(サロンヴィレッジ)」を運営する株式会社WBPを完全子会社化したと発表。2025年4月1日付で全株式を取得し、グループ体制のもとでビューティーシャン支援の拡充を図るとしている。
今回の取り組みは、サロウィンが掲げる「美容師の所得向上」「労働環境の改善」「一生涯働ける環境の提供」といったミッションを加速させるものであり、美容師をはじめとする個人事業主型の働き手に向けた選択肢の拡張を目的としている。
サロウィンは2019年の創業以来、全国159店舗(2025年3月末時点)を展開し、1,600名を超える美容師にシェアサロン形式での独立支援を行ってきた。一方、WBPは2013年に創業し、東京・関西・福岡エリアで10店舗以上のシェアサロンを展開。美容師に限らず、ネイリストやアイリストといった“ビューティーシャン”の多職種を対象にシェアスペースを提供してきた実績を持つ。
両社の統合により、今後は「SALOWIN」「SALON VILLAGE」の両ブランドが共存するかたちで運営される予定であり、職種横断型の支援体制の構築が進められる見通しだという。これにより、従来の美容師向けモデルに加え、エステやマツエクなどの業態にも対応可能なスペース展開が加速することが予想されるだろう。
サロウィン代表の阿部友哉氏は、今回の子会社化について「WBPとの連携により、理美容業界のさらなる可能性を広げていく」とコメントしており、今後はテクノロジーを活用したサービス強化や、働き手向けの教育支援なども視野に入れているようだ。
シェアリングエコノミーの浸透により、個人が自立して働ける環境整備が進むなかで、理美容領域におけるプラットフォーム競争も一層活発化している。今回の動きは、業界におけるサービス多様化の象徴ともいえる事例として注目されている。