アークエッジ・スペースがシリーズBで総額80億円を調達

アークエッジ・スペースは、2025年2月にシリーズBラウンドにおいて総額80億円の資金調達を実施し、累計調達額は107億円に達したという。この資金は、地球規模の課題解決や持続可能な開発を目指し、衛星通信やリモートセンシングなどの商業衛星コンステレーションの構築を加速するために活用されるという。
同月にはスカパーJSATと資本業務提携を締結し、超小型衛星コンステレーションの事業化加速に向けた協業を開始した。これにより、衛星管制や地上局利用、事業開発における連携が強化され、新たな宇宙ビジネスの共創が期待されているようだ。
また、同社は経済産業省のスタートアップ支援プログラム「J-Startup」企業に選定されており、その技術力と将来性が高く評価されているという。
アークエッジ・スペースは、2018年に設立された東京大学発のスタートアップ企業で、超小型人工衛星の開発から量産、運用までを包括的に手掛ける。同社は、地球観測や船舶向け通信(衛星VDES)、光通信、低軌道衛星測位など、多様なミッションに対応する小型衛星コンステレーションの構築を推進している。
技術面では、新開発の6U衛星汎用バスを採用した小型衛星AE1c、AE1dの打ち上げと運用を成功させ、VDESミッション機器を含む宇宙コンポーネントの軌道上実証を行っている。これにより、超小型衛星の実用化と多様なミッションへの対応力が示されたといえるだろう。
今後の展望としては、地球観測や通信分野での衛星コンステレーションの構築に加え、月面インフラの整備や深宇宙探査など、宇宙開発のさらなるフロンティアへの挑戦が挙げられる。これらの取り組みは、宇宙ビジネスの拡大と人類の持続可能な発展に寄与するものと期待される。
アークエッジ・スペースは、超小型衛星技術を駆使し、多様なミッションを遂行することで、宇宙産業の革新と社会課題の解決に貢献しているといえる。その動向は、今後も注目されるだろう。