女性がもっと挑戦できるスタートアップ環境を目指しEY新日本新たな支援体制を始動

スタートアップ・エコシステムにおける女性の活躍を支援する新たな取り組みが始まった。EY新日本有限責任監査法人は、東京都産業労働局からの委託を受け女性起業家や女性ベンチャーキャピタリスト(VC)の育成に取り組むプロジェクトを2025年5月29日に発表した。起業家だけでなく、投資家や支援者への研修も含めた包括的な支援を行うことで、スタートアップ領域でのジェンダーギャップ解消を目指すという。
EY新日本有限責任監査法人は、世界150カ国以上で事業を展開するEY(アーンスト・アンド・ヤング)グローバルのメンバーファームで、日本国内の企業監査やアドバイザリー業務を中心に展開。スタートアップ支援にも力を入れており、過去にはアクセラレータープログラムやピッチイベントの開催など、成長企業のエコシステム支援に注力している。今回の取り組みも、スタートアップ支援の延長線上で、特に「女性」に焦点をあてたものとなっている。
この新事業では、以下の7つのプログラムを柱として展開される予定だ。
・女性起業家に向けた資金調達支援プログラム
・女性ベンチャーキャピタリストの育成研修
・投資家・支援者に向けたダイバーシティ研修
・女性起業家同士のネットワーキング機会の創出
・ロールモデルとなる女性起業家・投資家の紹介
・ピッチイベントやビジネスコンテストの開催
・支援活動の効果検証とフィードバック体制の構築
こうしたプログラムを通じて、女性起業家が直面しやすい資金調達や人脈形成の課題を緩和し、同時に投資側の意識改革も促すことで、スタートアップ業界全体のバランスを整える狙いがあるという。
東京都では近年、女性の起業率向上やスタートアップ支援に注力しており、こうした取り組みはその一環といえる。EY新日本のノウハウとグローバルな視点を生かすことで、より多様性あるスタートアップ環境の実現に向けた動きが加速しそうだ。