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rakumoが第2四半期決算を発表——売上高15.1%増・営業利益31.2%増と好調推移

2025年8月8日、クラウド型業務支援ツールを提供するrakumo株式会社が、2025年12月期第2四半期(1〜6月)累計の決算を発表した。売上高は8億297万円で前年同期比15.1%増、営業利益は2億2,461万円で同31.2%増と、売上・利益ともに2桁成長を維持した。経常利益は2億2,462万円(同35.0%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は1億4,614万円(同34.6%増)となっている。

rakumoは、Google Workspaceと連携したワークフロー、カレンダー、経費精算などの業務効率化サービスを展開するSaaS企業だ。企業のデジタル化需要を背景に、自治体・医療・建設・教育分野など幅広い業種への導入を進めている。近年はパソナとの業務提携を通じた販売チャネル拡大や、インサイドセールス体制の強化など、営業力の底上げにも取り組んでいる。

今期上期は、新プロダクト「aloop」の提供開始や、生成AIを活用した業務支援機能「rakumoエージェント」の開発が進展した。これら新機能は、社内外の情報活用を効率化し、意思決定スピードを高めることを目的としている。さらに、Google Workspace導入企業のデータベースを活用した精緻なマーケティング戦略により、顧客層の拡大を図った。

収益面では、サービス利用料金の改定を2025年10月1日に実施予定だ。新料金は新規契約および更新時から適用され、下期以降の増収要因になる見込みである。加えて、既存顧客へのクロスセルやアップセル施策も強化し、単価向上と解約率低下の両面で成果を狙う。

堅調な業績の背景には、クラウド化・業務効率化という社会的潮流と、それに迅速に対応するプロダクト戦略がある。特に生成AIをはじめとした新技術の積極的導入は、同社の競争優位性を高める要因となっている。今後は、下期の価格改定効果と新規顧客獲得の進捗が収益拡大の鍵を握ることになりそうだ。