ExtenDがシリーズAラウンドを最終クローズ 約24億円を調達

生成AIを活用した法人向け業務効率化ソリューションを展開する株式会社ExtenD(エクステンド)が、シリーズAラウンドを最終クローズし、約24億円の資金調達を実施したことを2025年7月24日に発表した。既存投資家であるANRIやHeadline Asiaに加え、新たにSMBCベンチャーキャピタル、GMO VenturePartners、Deep30など複数のVCが参加した。
ExtenDは、ChatGPTなどの生成AIを業務活用しやすくする法人向けツール「ExtenD Workflows」を提供。ノーコードで業務フローを構築でき、社内データや外部APIと連携しながらAIの能力を業務レベルで活用できる点が特徴だ。リリースから1年で利用企業は1,000社を突破し、金融・製造・人材など幅広い業種で導入が進んでいる。
今回の資金調達により、同社はプロダクト開発の加速とエンタープライズ向け機能の拡充、カスタマーサクセス体制の強化を図る。また、生成AIのセキュリティや社内データ活用に関する企業の不安に対応すべく、導入支援や教育コンテンツの整備にも注力する方針だ。
代表取締役の森一樹氏は「生成AIの可能性を最大限に引き出すには、企業内のデータや業務フローと連携し、現場に定着させる仕組みが不可欠」と語っており、SaaSとしての提供に加えて、コンサルティング要素も持つソリューションとしての深化を見据えている。
国内ではChatGPT APIの登場以降、業務に生成AIを活用する企業が急増しており、セキュリティやガバナンスを考慮した導入支援が求められている。ExtenDのような「業務実装」に特化したスタートアップは、企業DXを次のフェーズへと導く存在として注目されている。
