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マルゴトが2億の調達を実施し全国展開とサービス強化を本格化

月額制の採用代行サービス「まるごと人事」などを提供するマルゴトが、資金調達を実施したことを発表した。今回調達した資金は、既存サービスの機能拡充や新サービス開発、全国展開の推進に充てられる見込みだ。企業の採用課題に対して、より柔軟かつ持続可能な支援体制の構築を目指すという。

マルゴトは、企業の採用活動を“まるごと”担うアウトソーシングサービスを軸に、人事領域に特化した事業を展開しているスタートアップである。主力サービス「まるごと人事」は、採用計画の設計から求人媒体運用、応募者対応、面接日程調整、内定後のフォローアップに至るまでを一気通貫で代行するモデルで、企業の採用負担を大きく軽減する点が特徴だ。これまでに業種・規模を問わず多数の導入実績を積み重ね、2020年の創業以降、急成長を遂げてきた。

今回の資金調達は、同社の成長フェーズにおける重要な転換点となる。採用市場における競争環境の激化や、人的資本経営への注目の高まりを背景に、企業は中長期的な視点での採用戦略を必要としている。その一方で、専任人事が不在、あるいはノウハウ不足に悩む企業も多く、「外部のプロフェッショナルによる支援」へのニーズは拡大傾向にあるという。

「まるごと人事」では、コンサルタントが企業ごとに専任で伴走する体制を構築しており、採用活動の属人化や業務過多を回避しながら、安定的な採用成果を生み出している。特にスタートアップや中小企業、地方企業においては、限られたリソースの中でいかに戦略的な採用を行うかが成長の鍵を握っており、同社のモデルが機能する場面は今後も増えると考えられる。

また、全国展開に向けた動きも加速する予定だという。すでに東京や関西エリアにおいては一定の認知を獲得しているが、今後は地方都市における営業体制や支援ネットワークの構築に注力する方針だ。加えて、ノウハウの可視化・共有を可能にするSaaS的アプローチの開発も視野に入れており、BPOとテクノロジーの融合による新たな採用支援モデルの確立を目指している。

今回の調達を受けて、同社はさらなる事業基盤の強化を図りつつ、「人事を、もっと自由に。」というビジョンの実現に向けて動き出す。採用を軸とした課題解決に挑む同社の今後の展開に、多くの企業が関心を寄せることになりそうだ。