シェアリングエネルギーがゴールドマン・サックス証券と組みプロジェクトボンドで資金調達し累計209億円に到達

シェアリングエネルギーが、ゴールドマン・サックス証券をアレンジャーとするプロジェクトボンドを通じた資金調達を実施した。これにより、累計調達額は209億円に達したという。
今回のプロジェクトボンドは、同社が保有する太陽光発電設備からの安定した収益を裏付けとする仕組み。再エネ領域におけるスケーラブルなファイナンス手法として注目されており、機関投資家からの関心も高い。調達資金は、今後の設備拡充や運用体制の強化、新たな地域展開などに活用される見込みだ。
シェアリングエネルギーとは、家庭向け太陽光発電サービス「シェアでんき」を展開するクリーンテック系スタートアップ。初期費用ゼロで太陽光パネルを設置できる仕組みを提供し、個人住宅の屋根を活用した分散型電源の普及を推進している。設置した発電設備から得られる電力を家庭で利用しつつ、余剰電力の売電も可能とするモデルで、環境負荷の軽減と電気代の削減を両立。全国で数万件以上の導入実績を誇り、脱炭素社会の実現に向けた民間主導の取り組みとして存在感を高めている。
「シェアでんき」はこれまでにも、政府の再エネ普及政策や補助金制度と連動しながら着実に導入戸数を伸ばしてきた。今回の調達により、同社はより広範なエリアへの展開を見据え、全国レベルでの再エネ基盤の整備を加速させる構えだ。
電力コストの上昇や環境意識の高まりを背景に、太陽光発電の需要は年々高まっている。そうした中、プロジェクトファイナンスの手法を取り入れたシェアリングエネルギーの取り組みは、再エネビジネスにおける新たな成長モデルとして存在感を強めつつある。