高齢者向けの完全栄養食を開発、販売するラコスは第三者割当増資で1億円超の調達をしたと発表した。キヤノンマーケティングジャパンやキヤノンマーケティングジャパンの投資子会社、Future Food Fundなどが出資したとのこと。商品の販売拡大や製造拠点の設置などに充てるようだ。
ラコスは2022年に開志専門職大学の古津瑛陸氏が創業した。摂食能力が低い高齢者でも栄養がとれるよう、誤嚥リスクの少ないアイス「Me ICE」を24年3月に発売した。ビタミンやミネラル、食物繊維など栄養素33種類をバランス良く摂取でき、高齢者の栄養補助食品だけでなく、過食や偏食への代替品としての需要も見込めるというのだ。
日本は超高齢社会を迎え、課題先進国として注目される。中でも着目しているのは、食事が摂取できない被介護者が流動食やドリンク栄養剤、経管栄養など非常に低い食体験を余儀なくされるという課題となっている。
しかし、日本の食品加工技術は優秀でフードテックと融合することで、このような方々であっても美味しさと、楽しさと健康的な食体験は両立できると考えている。
「活きるために食の選択肢を捨てざるを得ない世界」を「人生の最後まで自分の意思で食を楽しめる世界」へ。この変革を日本から巻き起こし、超高齢社会時代の食のリーディングカンパニーとしてグローバルに展開していきたいと述べる。