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ADKマーケティング・ソリューションズが大阪・関西万博でサイエンスアート作品「Black Hole Recorder」を展示

株式会社ADKマーケティング・ソリューションズが、理化学研究所 数理創造研究センター(iTHEMS)からの依頼を受け、サイエンスアート作品「Black Hole Recorder」を制作し、2025年8月14日から20日まで大阪・関西万博の特別企画展に出展すると発表した。

「Black Hole Recorder」は、人工ブラックホールを搭載した蓄音機型の未来型ストレージ装置をモチーフにした体験型展示だ。理論上、月の質量を直径0.1mmに圧縮した人工ブラックホールには、10^52ギガバイト(10那由他バイト)という膨大な情報を記録できるとされる。この作品では、会場内の声や環境音が常時収集・記録され、将来的には約1,500光年先のブラックホールへ向けて電波送信する構想も掲げられている。

ADKマーケティング・ソリューションズは、広告代理事業を核としながら、マーケティング戦略の立案からクリエイティブ制作、デジタル領域の施策までをワンストップで手掛ける総合マーケティング企業だ。近年はアートや科学と掛け合わせた体験型プロジェクトにも注力しており、ブランド価値の拡張や社会的テーマの発信にも積極的に取り組んでいる。

展示は、大阪・関西万博のEXPOメッセ「WASSE」会場内で開催され、14日は13時から、15日以降は午前10時から開場。最終日の20日は18時で終了予定だ。会場内では、ブラックホール情報パラドックスなど量子力学の未解明テーマを解説する映像やXR展示、トークイベントも予定されている。

本プロジェクトは、理研iTHEMSが立ち上げた「Useless Prototyping Studio」によって制作された。同スタジオは、実用性よりも人々の好奇心や創造性を刺激するプロトタイプの開発を目的としており、今回の展示もその理念を反映している。

科学とアートが融合するこの試みは、来場者に未知の物理現象を身近に感じさせるだけでなく、未来の技術や人類の探求心について考えるきっかけを与えるものとなりそうだ。