日本M&Aセンターグループが「M&A PMI AGENT」との業務提携を発表

日本M&Aセンターグループが、M&A後の経営統合支援に強みを持つ株式会社M&A PMI AGENTとの業務提携を発表した。両社は、M&A成立後の成長フェーズに特化した支援体制を構築し、売上最大化までを見据えた新たなモデルの確立を目指すという。
M&A PMI AGENTは、買収後の統合作業(Post Merger Integration)における実行支援を専門とし、企業の組織・業務・文化の一体化を促すことで、M&Aによるシナジー創出を確実なものにしてきた。一方、日本M&Aセンターグループは、全国の中堅・中小企業を対象としたM&A仲介で豊富な実績を持ち、後継者不在問題や成長戦略を背景とする企業間マッチングを数多く支援してきた。
今回の提携により、M&A仲介から統合支援、さらにマーケティングによる成長促進までを一気通貫で行う体制が整う。特に、M&A PMI AGENTが持つPMIノウハウと、日本M&Aセンターグループのネットワークや業界知見を融合させることで、買収後の統合プロセスを加速させ、短期間での成果創出を狙う。
中堅・中小企業における事業承継課題は依然として深刻であり、後継者不在企業は国内で約65万社に上るとされる。M&Aはその解決策の一つだが、買収後に十分なシナジーを発揮できず、成長につながらない事例も少なくない。両社は、M&Aを取引完了で終えるのではなく、そこからの成長を重視する姿勢を明確に打ち出した形だ。
さらに今後は、案件選定やマッチングプロセスの高度化を目的としたAIマッチングプラットフォーム「GrowthMatch(仮)」の開発も進める予定だという。2026年度のローンチを目標に掲げ、データ活用と自動化によってM&A後の価値創出を一層強化する構えだ。
今回の提携は、M&Aの成功を「成約」ではなく「成長」で測る新しい潮流を加速させる契機となりそうだ。
