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エンジニア採用に特化した支援サービスを展開するハイヤールーがシリーズAラウンドの資金調達を完了

2025年5月20日に、エンジニア採用に特化した採用支援サービスを展開するハイヤールー株式会社が、シリーズAラウンドにおける2ndクローズとして新たな資金調達を発表した。今回のラウンドでは、既存投資家のプライマルキャピタルに加え、新たにクレストスキルパートナーズを含む複数の投資家から出資を受けたという。

ハイヤールーは、エンジニアに特化したダイレクトリクルーティング型の採用支援プラットフォームを開発・運営するスタートアップ企業。社名の由来は「Hire+Through=HireRoo」で、「最適な出会いを通じて採用を成功に導く」というビジョンを掲げている。特にエンジニア採用の精度と効率性を高める独自のアルゴリズムやスキル判定機能が強みで、成長フェーズのテック企業を中心に導入が進んでいる。
同社は2022年の創業以来、プロダクトの精度と利便性の向上に注力しており、開発現場における具体的なスキルや業務理解に基づいた「実務に即した選考設計」の実現を支援している。候補者へのスキルテストやアセスメントの自動化、面接設定の効率化などを通じて、企業側の採用負担を軽減するとともに、マッチ度の高い人材獲得に寄与してきた。

今回調達した資金は、プロダクト開発とチーム体制の強化に充てられる見込みだ。特に、スキルアセスメント機能の進化と、AIを活用したマッチング精度の向上を視野に入れたプロダクトのアップデートが予定されている。また、既存クライアントへのサポート体制強化に加え、新規導入企業の開拓に向けたマーケティング活動も加速するという。

投資家であるプライマルキャピタルとクレストスキルパートナーズは、いずれも人的資本に対する投資を重視する姿勢を持っており、「テクノロジーによる採用の再定義」という同社のビジョンに共感している点も特徴的だ。今後は単なる求人媒体としてではなく、採用活動の戦略パートナーとしての立ち位置を明確にする方針のようだ。

市場全体としても、エンジニア人材の獲得競争は依然として激化しており、いかにして「採用の質」を担保するかが多くの企業にとって課題となっている。その中で、ハイヤールーのように採用の可視化と最適化を同時に実現する仕組みへの期待は高まっている。
次の成長フェーズに向けて、同社がどのようにプロダクトと組織の両面で進化を遂げるのか、今後の動向が期待が集まっている。