匠技研工業が第三者割当増資にて総額5億円となるシリーズAラウンドの資金調達を実施したと発表した。今回の資金調達により、累計調達額は7.7億円となった。
中小部品メーカー向けの見積もり支援システムを手掛けている匠技研工業は、人工知能を活用して部品の加工現場における不良の低減を支援するサービスを2025年前半に始めるようだ。過去に発生した不良の内容をAIに学習させ、ミスの原因や改善点を提案するという。
匠技研工業はこれまで、工場経営の根幹である「見積業務」に特化したDXソリューション「匠フォース」の開発に注力してきたという。
約1年半前のプレシリーズAラウンドからの進捗として、「見積リードタイムが50%減少」「技術承継として70代から30代へ」といった成功事例が各ユーザー企業から聞かれるようになり、導入企業数も順調に推移して来たようだ。
各社の日常業務に不可欠な業務システムとして活用されている「匠フォース」の最大の特徴は、無意識のうちに、各社特有の経営データ・現場データが蓄積されることだという。
シリーズAラウンドで調達した資金を活用し、製造業特化システム(Vertical SaaS)を起点とした、製造業特化AI(Vertical AI)へと更なる発展を遂げるべく、「匠フォースAI」の開発に本格着手するようだ。
また、事業や製品、コーポレートの各部門におけるマネージャー・メンバーの採用を強化し、より一層の事業拡大に向けて、組織体制を強化を目指す。
代表取締役社長 前田 将太氏は、「モノづくりに携わる全ての方々の努力が正当に報われ、後世の代までも持続可能な世界を作るべく、匠技研工業は挑戦を続けてまいります。今後とも温かい応援のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。」と語る。