家具サブスクのCLASが総額25.3億円の資金調達でプロダクト体験と基盤強化に注力

家具・家電のサブスクリプションサービスを展開するCLASが、総額25億3,000万円の資金調達を実施したと発表。調達手段としては、第三者割当増資に加えて、アセットファイナンスおよびデットファイナンスも組み合わせる形をとっており、今後の事業拡大やサービス品質向上を見据えた資本政策が進行しているという。
CLASは、「家具・家電は“所有”から“利用”へ」という価値観の転換を掲げ、個人や法人向けに月額制で家具や家電を提供するプラットフォームを運営しているスタートアップ企業。利用者は必要なときに必要なアイテムを手軽にレンタルでき、引っ越しやライフステージの変化にも柔軟に対応できる点が特徴とされている。環境負荷の少ない循環型社会の実現にも貢献するビジネスモデルとして注目を集めてきた。
今回の調達内訳は、SpotlightおよびSBIインベストメントを引受先とする第三者割当増資による2億5,000万円のエクイティ資金をはじめ、昭和リース、Yoii、他1社を通じたアセットファイナンスが4億6,300万円、さらにみずほ銀行、名古屋銀行、UPSIDER BLUE DREAM Fund、Funds Startups、Fivotが運営するFlex Capitalなど複数の金融機関からのデットファイナンスが18億2,000万円となっている。
同社によれば、調達した資金は主に「ユーザーの多様なライフスタイルに対応する商品ラインナップの強化」および「物流・オペレーション基盤の拡充」に投じるという。特に、品質の高い商品をスピーディに提供し、メンテナンスや回収などの運用部分でも高いユーザー体験を実現するための投資を重視しているようだ。
CLASはこれまでにも、ライフスタイルの多様化を背景に法人市場にも積極展開しており、オフィス・モデルルーム・ホテルなどへの導入事例も増加している。今後は全国展開のさらなる加速や、AIなどを活用した最適な商品提案機能の開発にも注力していく構えだ。
持続可能性と柔軟性を備えたサブスクリプションモデルの需要が高まる中、CLASの動向は今後も注目を集めそうだ。