クラウド型在庫管理ソフトを手掛けるZAICOがベンチャーキャピタルのアーキタイプベンチャーズを引受先とする第三者割当増資で3億円を調達したと発表した。AIなどを活用して倉庫内の在庫量を分析し、部品などを自動発注するサービスを2025年春にも本格的に始めていくようだ。
スマートフォンのカメラを通じて撮影した倉庫内の画像をAIで分析するほか、あらゆるモノがネットにつながるIoTを搭載した重量計を使い、現在の在庫量を把握する。在庫量の時系列推移も分析し、在庫が切れる前に自動で発注する仕組みだという。
ZAICOは2016年の創業。在庫管理アプリはAI・光学式文字読み取り装置を活用して入出庫作業を効率化できるのが特徴だ。月額約1万〜4万円程度のプランが主力で、10月で創業8年目を迎え中小企業を中心に足元では約3100社の有料顧客を抱えているようだ。zaicoの累計導入社数は17万社を突破している。製造、小売、卸、医療といったさまざまな業種が利用し、「欠品や過剰在庫がなくなった」「棚卸にかかる時間が大幅に減った」「生産性が向上した」などの声が多数聞こえてきている。
田村寿英代表は「中小企業は人手不足で在庫管理や発注ができなくなるケースが増えており、自動化のニーズは大きい」とみているようだ。新機能の投入をテコに有料顧客数を25年末までに7500社に引き上げることを目指すと語る。