「一般社団法人 日本チャイルドアンドマザーケア協会」が設立

2024年11月、都内で「一般社団法人 日本チャイルドアンドマザーケア協会」の設立記者発表会が開催された。同協会は、母子の健康維持と増進を目指し、看護職者などへ母子の日常生活ケアに関する最新知識の提供、ケアインストラクターの育成、医療従事者や一般の方へエビデンスに基づいたヘルスケアの知識普及を図ることなどに取り組む。

日本では、少子高齢化が深刻で2023年の出生数は80万人を下回る。子育て世代の負担が増す一方で、核家族化や共働き家庭の増加により、育児における社会的な支援の必要性がますます高まっている。特に母子の健康に関わる課題は家庭内だけで解決することが難しく、専門的なケアが求められる場面が増加している。医師を対象とした学会や研究会では毎年最新の医療知識が更新されているが、その情報が実際に現場で母子と接する助産師や看護師に十分に共有されていない現状があるという。その中でもスキンケアを中心としたセルフケアへの支援は、各医療施設や自治体保健センターなどがそれぞれの考え方で行っていることが多く、しっかりとしたスキンケアの在り方を学ぶ研修プログラムも見当たらない。

このギャップを埋めるべく、同協会は 小児科、皮膚科、産科、婦人科など各分野の専門医と連携し、エビデンスに基づいた母子ケアの知識を提供する。これにより、現場の医療従事者が正確な情報を基にした支援を行える体制を整えていく。日本が少子化の進行に直面する中で、母子の健康を守ることは次世代への投資といえるだろう。同協会が掲げる取り組みは、医療従事者の専門性向上にとどまらず、地域社会や家庭における母子ケアのあり方そのものを再構築する可能性を秘めている。常任理事を務めるのは、低刺激スキンケアの「ママ&キッズ」などを展開するナチュラルサイエンスの代表取締役社長 小松令以子だ。「母子の健康を支えるためには、エビデンスに基づいたアドバイスが不可欠。母子の健康推進の一助に本法人が役立つために努力をしていきたいと思います」とコメント。

今後「一般社団法人 日本チャイルドアンドマザーケア協会」の活動を通じて、健康で安心して子育てができる社会が実現することが期待される。

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