バイエル クロップサイエンス(株)は、11月27日に事業戦略記者発表会を開き、水田雑草テーラーメイド防除を軸にしたリジェネラティブ農業の推進、環境インパクト可視化の取り組みについて説明した。
大島美紀代表取締役社長は、自然環境の再生と生産性向上を両立させるリジェネラティブ農業推進の軸となるソリューションとして、圃場を診断して最適な有効成分を適切な量・タイミングでの散布を提案する、水田雑草テーラーメイド防除を紹介。コストを30%、薬量を50%、散布時間を約50%最大で削減するという中期目標に対し、問題雑草に対応した薬量の減量・増量、散布タイミングの提案といった実例を挙げて、成果を出していることを説明した。
2030年までの参加共創型バリューチェーンによるリジェネラティブ農業、新たな収益モデルの構築を目指して、今後はビジネスパートナーとの共創などにより、テーラーメイドソリューションを加速させていくとのこと。
仁木理人マーケティング本部長は、環境インパクトを可視化する試みとして、(株)ゼロボードとの協業によるカーボンフットプリントの算定に取り組んでいると明かし、水田雑草 テーラーメイド防除の導入によって、原材料調達を除く農薬製造・物流におけるGHG排出量が67.2%減少したと例示。今後は農薬メーカーや関連企業との共創「Soil Health Project」による2050年までの化学農薬使用量の半減、2025年早期目指しのウォーターセル(株)との共創の加速によって、さらなる環境インパクト削減を目指すと話した。