【2024年M&A統計】近畿6府県で過去10年で最高の260件、取引総額2兆5607億円
024年の近畿6府県(大阪府、京都府、兵庫県、滋賀県、奈良県、和歌山県)におけるM&A件数は260件となり、前年の221件から39件増加したようだ。前年比増は4年連続で、過去10年間で最多の件数です。取引総額は2兆5607億円で、過去10年間で2番目に高い金額となった。
株式会社ストライクが運営するウェブメディア「M&A Online」が、適時開示情報を基に集計したようだ。

主なポイントとして
圏のM&A件数:260件(前年比+39件)
取引総額:2兆5607億円(前年比4.9倍)
最大案件:積水ハウスによる米M.D.C. Holdings社の買収(約7718億円)となっている。
東京、海外企業の買収目立つ
M&Aの内容を買い手と、M&Aの対象となった企業や事業に分けて見てみると、近畿圏に本社を置く企業が「買い手」となった件数は153件で、2015年以降の10年間では2023年の131件を上回り最多となった。
買収先企業の所在地で最も多かったのが東京都の42社で全体の30%近くになったほか、海外も29社と多く20%近くに達したという。
一方、近畿圏に本社を置く企業や事業がM&Aの対象となったM&A件数(買収された近畿圏の企業や事業)は、2024年は125件となり2015年以降の10年間ではコロナ禍前の2019年の101件を上回り最多となったようだ。
府県別にみると、最も件数が多かったのは大阪府で、2023年から16件増え70件に達している。
過去10年で2番目の取引総額
取引総額は2兆5607億円で前年の5227億円から4.9倍に増加。2015年以降の10年間では2018年(7兆4653億円)に次ぐ2番目の金額となったようだ。
2024年の近畿圏でのM&Aで最も取引総額が多かったのは、積水ハウスが米国子会社を通じて、戸建住宅事業を展開する現地M.D.C. Holdings, Inc.(コロラド州)を子会社化した案件で、株式の取得金額は約49億9200万ドル(約7718億円)だった。